2025-06

動作のための神経や感覚の知識

筋肉は、伸ばされて働くきっかけを得る

伸長反射は、筋肉内の筋紡錘からの伸長感覚情報からその筋肉の収縮を起こす現象です。反射は、定型的で融通の効かないと考えられてきましたが、近年は、反射には柔軟性があって、複雑な実際の運動に組み込まれているという考え方が支配的になっています。実際動作では、筋紡錘などの運動の結果情報がないとぎこちない動きになります。筋肉の出力調整は、感覚情報がないとが決められません。
衰えの対策知識

股関節ロック

股関節ロックは、主に腸骨大腿靭帯に寄りかかる筋肉の省エネ化現象です。股関節周りの筋肉が働かないので、膝や腰も含めて不安定性が増し、股関節が可動しないので、足部や膝、脊柱に可動負担がかかります。
衰えの対策知識

膝関節ロック

膝関節のロックは、筋肉の省力化の一環で無意識に行われます。立位や遅い歩行で見られます。足を棒のように使い、脱力は膝にとどまらず、足部や股関節にも及びます。習慣化が進むと、足部から股関節の不安定化が進みます。「踏ん張りバランスをとる」から「体重を寄りかける」に役割が変化していくと更に下肢の不安定化が進みます。
衰えの対策知識

省力化としての足腰の関節ロックは、筋弱化を招く

関節ロックは、膝関節・股関節・腰椎に見られ、靭帯や骨に頼り筋肉の省力化をする。結果、筋肉使用は減り、抗重力活動は低下する。これは「衰え」の進行と関連する。また、関節ロックは、下肢の筋活動を使わないので、バランスを上体でとる傾向が増え、他の関節に筋力や可動域で負担を強いている。
衰えの対策知識

抗重力とバランスとり

重力に抗って動けるということは、反発する力とその姿勢を維持するためのバランス調整能力が両方必要です。抗重力筋は、各動作ごとに筋肉チームで対処し、動作ごとに変化する。下肢のバランスは、足指や下腿筋の踏ん張りがベースとなっている。評価は、止まった姿勢より、動的に捉えることが重要。